結論:こどもNISAは、2027年1月に始まる0〜17歳(日本に住む未成年者)向けのNISAです。子ども名義のNISA口座で、「つみたて投資枠」の対象となる一定の投資信託を積み立てて購入でき、運用で得た利益が非課税になります。投資できるのは年間60万円まで、非課税保有限度額は600万円(買付額ベース)です。成長投資枠(個別株など)は使えません。2026年9月26日時点で、SBI証券・楽天証券・PayPay証券・三菱UFJ eスマート証券などが2026年10月1日からの口座開設の受付(事前受付)を発表していますが、口座の開設は2027年1月以降で、2026年中に2027年分の枠で買い付けることはできません。元本は保証されません。
この記事は、2027年に始まるこどもNISAを検討している親・保護者向けに、制度の仕組み、投資枠、払出しの条件、18歳以降の扱い、旧ジュニアNISAとの違い、証券会社の受付状況を整理したものです。18歳以上が使う現在のNISAについてはNISAの基本記事をご覧ください。
情報は2026年9月26日時点で確認した金融庁・日本証券業協会・各証券会社の公式情報にもとづいています。各社の受付方法やスケジュールは変更される場合があるため、申し込む前に最新の案内をご確認ください。
こどもNISAはいつから始まる?
こどもNISAは2027年1月に始まります。2026年度(令和8年度)の税制改正で、NISAの「つみたて投資枠」の年齢要件が撤廃され、0歳から17歳までの未成年者もNISA口座を開設できるようになります(日本証券業協会)。この改正を含む令和8年度の税制改正法は、2026年3月末に成立しています(金融庁)。なお、この記事で「税制改正大綱」として引用しているのは、2025年12月に閣議決定された改正の方針(財務省「令和8年度税制改正の大綱」)で、成立した法令の条文そのものではありません。年齢判定などは、大綱と、成立後の法令にもとづく日本証券業協会のリーフレット(2026年4月時点の法令にもとづく)の両方で確認しています。
なお、「こどもNISA」は証券会社などが使っている呼び名で、法令上は「未成年者特定累積投資勘定」として定められています。
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 2026年10月1日〜 | 一部の証券会社で、こどもNISA口座の申込受付(事前受付)が始まる予定 |
| 2027年1月〜 | 制度開始。各社の案内では、口座の開設は2027年1月以降(税務署の審査後) |
10月から申し込めるのは口座開設の手続きで、2026年中にこどもNISAで投資できるわけではありません。受付の開始日や方法は証券会社ごとに異なり、変更される可能性もあります。
こどもNISAの年間60万円・非課税保有限度額600万円とは?
「年間60万円」は1年間に購入できる上限額、「600万円」はこどもNISAで保有できる総枠(買付額ベース)です。2つは別の上限で、年間60万円を使い切っても、600万円に達するまでには最短でも10年かかります。
| 項目 | こどもNISA(0〜17歳) | 18歳以上のNISA |
|---|---|---|
| 使える枠 | つみたて投資枠のみ | つみたて投資枠・成長投資枠 |
| 年間投資枠 | 60万円 | つみたて120万円・成長240万円 |
| 非課税保有限度額 | 600万円 | 1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円) |
| 対象商品 | 長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託 | つみたて:同左/成長:上場株式・投資信託等 |
| 投資方法 | 定時・定額の積立投資 | つみたて:定時・定額の積立/成長:制限なし |
| 払出し | 原則制限あり(12歳以降は一定の要件で可) | 制限なし |
| 金融機関の変更 | できない | できる(年単位) |
出典:金融庁「令和8(2026)年度税制改正について」、日本証券業協会「0歳からNISA口座が開設できるようになります!」
- 個別株は買えないこどもNISAは「つみたて投資枠」だけで、成長投資枠は設けられません。上場企業の株式は購入できません。
- 金融機関は変更できないこどもNISA(未成年者向けの勘定)は、最初に開設した金融機関の口座にしか設けられません(財務省「令和8年度税制改正の大綱」)。口座を廃止して別の金融機関で開設し直すことはできますが、それまでの利益や含み益に課税されます(日本証券業協会)。18歳以上のNISAへ移ったあとは、18歳以上のNISAのルールで金融機関を変更できます。
- 非課税で保有できる期間は無期限金融庁の政策解説では、成人後のNISAと同様に非課税期間は無期限とされています(旧ジュニアNISAは原則5年)。これは「非課税で保有し続けられる期間」の話で、年間60万円の枠を使えるのは0〜17歳の間(18歳以上のNISAへ移るまで)、払出しの制限は「3月31日に18歳である年」の前年末まで、と別々の条件です。
12歳以降の払出しにはどんな条件がある?
こどもNISAの資産は、原則として「その年の3月31日に18歳である年」の前年12月31日まで、引き出したり他の口座へ振り替えたりできません(税制改正大綱)。つまり、払出しの制限がなくなるのは、一般的に高校3年生の1月からです。12歳になれば保護者が自由に引き出せる、という仕組みではありません。
例外として、次の場合は非課税のまま払い出せます(日本証券業協会)。
- 「その年の3月31日に12歳である年」以後(一般的に小学6年生の1月以降)に、本人の教育費や生活費に充てる場合
- 災害や病気などのやむを得ない場合(口座は廃止となり、すべての資産を払い出す)
12歳以降の払出しは、学校の入学金や授業料など、本人の教育費または生活費の支払いに限られます(税制改正大綱)。資金の使いみちが子どものためであること、子どもが払出しに同意したことを示す書面とともに、親権者等(口座管理者)が申出書を金融機関に提出する必要があります(金融庁)。これ以外の理由で払い出すと、それまで非課税だった利益や含み益に課税され、NISA口座は廃止されます。
- 保有している投資信託は、いつでも売却できます
- ただし、売却代金は専用の口座で管理され、自由には引き出せません(日本証券業協会)
18歳になったら口座と非課税枠はどうなる?
制度上、2つの時期を分けて考える必要があります。1つは「こどもNISA(未成年者向けの勘定)をいつまで使えるか」、もう1つは「払出しの制限がいつ外れるか」です。
- こどもNISAを使える年未成年者向けの勘定は、その年の1月1日時点で18歳未満の年に設けられます(税制改正大綱)。1月1日時点で18歳になっている年から、18歳以上のNISAへ自動的に移行します(日本証券業協会)。移行後は年間投資枠・非課税保有限度額・金融機関変更の扱いが18歳以上のNISAと同じになり、成長投資枠も使えます。
- 払出しの制限が外れる年「その年の3月31日に18歳である年」の1月1日から、払出しの制限がなくなります(税制改正大綱・日本証券業協会)。
| 誕生日 | 払出しの制限が外れる時期 | 18歳以上のNISAへ移る時期 |
|---|---|---|
| 4月2日〜1月2日生まれ | 高校3年生の1月1日 | 高校3年生の1月1日 |
| 1月3日〜4月1日生まれ | 高校3年生の1月1日 | 高校卒業後の1月1日 |
出典:日本証券業協会のリーフレット(2026年4月時点の法令にもとづく)の図をもとに作成。法令上、年齢は誕生日の前日に加算されるため、1月2日生まれも上の段に含まれます。
1月3日〜4月1日生まれの場合、高校3年生の1月から翌年の1月1日までは、払出しの制限は外れていても、まだこどもNISAの枠が適用されます。金融庁の資料では、非課税保有限度額は600万円から1,800万円の枠へ「自動的に移行」すると示されています。移行時の保有商品の扱いなど、金融機関での実務上の手続きは今後案内されるものもあるため(三菱UFJ eスマート証券の発表)、口座を開設する証券会社の案内を確認してください。
旧ジュニアNISAとの違い
ジュニアNISAは2016年に始まり、2023年末で終了した別の制度です。こどもNISAはその名称変更ではなく、新しく作られた制度です。ジュニアNISAの口座を持っていても、こどもNISAの口座は自動では開設されません(楽天証券)。
| 項目 | 旧ジュニアNISA | こどもNISA |
|---|---|---|
| 制度の時期 | 2016年〜2023年末(新規の投資は終了) | 2027年1月開始 |
| 対象年齢 | 日本に住む0〜17歳 | 日本に住む0〜17歳 |
| 年間投資枠 | 80万円 | 60万円(非課税保有限度額600万円) |
| 投資対象商品 | 上場株式・投資信託等 | つみたて投資枠の対象となる一定の投資信託のみ |
| 払出し条件 | 3月31日に18歳である年の前年12月31日まで制限。2024年以降は全額なら非課税で払出し可(口座は廃止) | 同じく原則制限。12歳以降は本人の教育費・生活費で、同意などの要件を満たせば可 |
| 既存資産の移管 | ジュニアNISAの資産をこどもNISAへそのまま移すことはできない(楽天証券・SBI証券) | |
| 非課税保有期間 | 5年間(18歳までは継続管理勘定で保有可) | 無期限(金融庁) |
出典:日本証券業協会「2023年までのジュニアNISAについて」「ジュニアNISAに関するよくある質問」、財務省「令和8年度税制改正の大綱」、金融庁「アクセスFSA」第270号、楽天証券「こどもNISAとは?」、SBI証券「こどもNISAのQ&Aまとめ」
ジュニアNISAで保有している資産を、こどもNISAの口座へそのまま移すことはできません(楽天証券)。ジュニアNISAの資産は、2024年以降は年齢や理由に関わらず全額を非課税で払い出せますが、一部だけの払出しはできず、払い出すとジュニアNISA口座は廃止されます。
こどもNISAはどの証券会社で申し込める?
2026年9月26日時点で、次の証券会社が2026年10月1日からの受付を発表しています。9月26日時点では、まだどの会社でもこどもNISAの申込みはできません。申込方法の詳細は、各社が10月1日以降に案内するとしているものもあります。
| 証券会社 | 受付 | 発表されている申込の条件など |
|---|---|---|
| SBI証券 | 2026年10月1日から事前受付 | 親権者のいずれか一方がSBI証券の口座を持っていることが必要。こども口座(未成年口座)の中にこどもNISA口座を開設する仕組み |
| 楽天証券 | 2026年10月1日から受付 | 親権者の総合口座が必要。子どものマイナンバーと続柄が記載された世帯全員の住民票の写しを提出。審査後、2027年1月以降に開設 |
| PayPay証券 | 2026年10月1日から先行受付 | 親権者が口座を持っていれば親権者から申込可。12〜17歳は本人からの申込も可(親権者の本人確認済みPayPayアカウントと同意などが必要)。100円・100ポイントから購入できると発表 |
| 三菱UFJ eスマート証券 | 2026年10月1日から受付開始予定 | 親権者名義の同社口座が必要。対象商品は投資信託、投資方法は積立 |
取扱商品の一覧やポイントの条件は、9月26日時点では各社とも詳細が公表されていません。
| 証券会社 | 取扱商品(9月26日時点) | ポイント関連(9月26日時点) |
|---|---|---|
| SBI証券 | 一定の投資信託に限定される見込みと説明。一覧は今後の発表を確認 | 今後の発表を確認 |
| 楽天証券 | 国が定めた基準を満たした一定の商品に限定と説明。一覧は今後の発表を確認 | 投信残高ポイントプログラム・ポイント投資を特長として案内。こどもNISAでの具体的な条件は今後の発表を確認 |
| PayPay証券 | 確定次第お知らせと発表。今後の発表を確認 | 100円・100ポイントから購入でき、PayPayポイントも使えると発表。詳細は今後の発表を確認 |
| 三菱UFJ eスマート証券 | 投資信託(積立投資)と発表。一覧は今後の発表を確認 | 今後の発表を確認 |
- 親の口座を先に用意する多くの会社で、親権者の証券口座が必要です。2027年1月からの利用を考えるなら、親権者の口座開設を先に済ませておくと手続きが進めやすくなります。
- 1人1口座こどもNISA口座は、複数の金融機関で開設できません(楽天証券)。途中で金融機関を変更できない点も踏まえて選びましょう。
- キャンペーンは各社の公式情報で確認口座開設に合わせたキャンペーンを案内している会社もありますが、条件や期間は各社で異なります。
投資信託の保有で貯まるポイントやクレカ積立の条件は、こどもNISAでも対象になるかどうかが会社・制度ごとに異なります。一般的な比較は投信保有ポイントの4社比較、クレカ積立の3社比較をご覧ください。
親が準備しておきたいこと
- 資金の名義こどもNISAの買付けに使えるのは、子ども本人に帰属する資金だけです。親や祖父母の口座にある資金で直接買い付けることはできず、子ども名義の銀行口座や証券口座にある資金を使う必要があります(日本証券業協会)。
- 入金と贈与税親や祖父母から子どもへ資金を渡す場合、贈与税の対象になるかどうかは金額や渡し方によって異なります。暦年課税の基礎控除は年110万円とされていますが(国税庁)、個別の判断は税務署や税理士に確認してください。
- 口座の管理未成年の口座は、親権者等が口座管理者として手続きします。払出しの申出も親権者等が行います。
- 親権者の証券口座SBI証券・楽天証券・三菱UFJ eスマート証券では、こどもNISAの申込みに親権者の証券口座が必要と発表されています(PayPay証券は12〜17歳の本人申込にも対応予定)。
- 積立額年間60万円を上限に、家計に無理のない金額で設定します。60万円を12か月で割ると月5万円です。枠を使い切る必要はありません。
- 子どもとの話し合い12歳以降の払出しには本人の同意が必要です。何のための資金か、投資には値下がりのリスクがあることを、年齢に合わせて話しておくと安心です。
参考:親権者の口座開設や各社の特徴を確認できる、各証券会社の公式サイト・解説記事です。以下のカードは18歳以上の方(親権者)向けの証券口座の案内で、こどもNISAの申込ページではありません。こどもNISAの受付は2026年10月1日以降、各社の案内に従って手続きしてください。
よくある質問
2026年中に申し込めますか?
一部の証券会社では、2026年10月1日から口座開設の申込(事前受付)が始まる予定です。ただし、口座の開設は2027年1月以降で、受付方法やスケジュールは会社ごとに異なります。
2026年中に買付できますか?
できません。こどもNISAは2027年1月に始まる制度で、2026年中に2027年分の枠を使って買い付けることはできません。
年間60万円を使い切る必要はありますか?
ありません。60万円は1年間に購入できる上限で、家計に無理のない金額で積み立てれば問題ありません。
こどもNISAで個別株は買えますか?
買えません。こどもNISAは「つみたて投資枠」だけで、購入できるのは長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託に限られます。
12歳未満でも払出しできますか?
原則としてできません。12歳未満で払い出せるのは、災害や病気などのやむを得ない場合に限られ、その場合はNISA口座が廃止され、すべての資産を払い出すことになります。
18歳になったらどうなりますか?
その年の1月1日時点で18歳になっている年から、18歳以上のNISA制度へ自動的に移行し、成長投資枠も使えるようになります。払出しの制限は、それとは別に「その年の3月31日に18歳である年」の1月1日から外れます。
旧ジュニアNISAの保有資産は移せますか?
移せません。ジュニアNISAの資産をこどもNISAの口座へそのまま移すことはできません。ジュニアNISAは2024年以降、全額であれば年齢や理由に関わらず非課税で払い出せますが、払い出すと口座は廃止されます。
親のNISAと併用できますか?
併用できます。親は自分のNISA、子どもはこどもNISAと、それぞれ別の口座を使います。ただし、こどもNISAで使える資金は子ども本人に帰属する資金に限られるため、親の口座のお金で子どものNISAの商品を直接買うことはできません。
参照した公式情報
以下の公式情報を2026年9月26日に確認しました。
- 金融庁:令和8(2026)年度税制改正について(PDF)
- 財務省:令和8年度税制改正の大綱(金融・証券税制)
- 金融庁:アクセスFSA 第270号 政策解説「令和8年度税制改正の大綱」の概要
- 金融庁:アクセスFSA(財務局長会議・令和8年度税制改正法の成立)
- 日本証券業協会:0歳からNISA口座が開設できるようになります!
- 日本証券業協会:2023年までのジュニアNISAについて
- 日本証券業協会:2023年までのジュニアNISAに関するよくある質問
- SBI証券:こどもNISAのQ&Aまとめ
- 楽天証券:【こどもNISA】10月1日(木)より口座開設受付開始
- 楽天証券:こどもNISAとは?制度内容やジュニアNISAとの違い
- PayPay:PayPay証券ではじめる「こどもNISA」(2026年9月7日)
- 三菱UFJ eスマート証券:「こどもNISA」口座の開設申込受付を2026年10月1日より開始予定
- 国税庁:贈与税がかかる場合
各社の受付方法・対象商品・手続きの詳細は、2026年10月1日以降に公表されるものがあります。この記事は2026年9月26日時点の発表にもとづいており、確認できなかった事項(各社の対象商品の一覧、事務手続きの詳細、ポイント付与の有無など)は記載していません。
- こどもNISAは2027年1月開始。0〜17歳が対象で、年間60万円・非課税保有限度額600万円
- 使えるのはつみたて投資枠の対象投資信託だけで、個別株は買えない。金融機関の変更もできない
- 払出しは原則18歳以降まで制限。12歳以降は子どものための資金で、本人の同意などの要件を満たせば可能
- 1月1日時点で18歳になっている年から18歳以上のNISAへ自動的に移行。払出し制限は「3月31日に18歳である年」の1月から外れる
- 旧ジュニアNISAとは別制度で、ジュニアNISAの資産は移せない
- 2026年10月1日から各社で受付が始まるが、口座開設は2027年1月以降。親権者の口座が必要な会社が多い